高校生になってからというものの、アニメをめっきり見なくなった。というかテレビを使わなくなったのだ。活字狂になってしまったからだろう。
今ではテレビの前に立つ、というだけでもかなり勇気の要ることになりつつある。テレビはいつも見ないから、シームレスに「アニメでも見るか」という精神回路にならない。むしろ、面接に挑むようにして「見るぞ」と心を奮起させなくてはならない。
何が言いたいかと言うと、アニメ自体が悪いのではなく、テレビそのものが重圧になりつつあるのだ。
見ようという考えにならないから、そもそもテレビがつかない。そうして、テレビを見ることはより意識的になってしまう。
だから、リモコンを握るとき、いつもこう言われるようだ。「見なくてはならない」と。
そういうわけで、祝祭と労働が逆転してしまった結果、私はアニメを見なくなった。私のアニメ学歴は「イド・インヴェイデッド」で終わっている。一言でいって、オタクを失格している。